ちょっと伝えたいこと



このコラムは、フリーペーパー「ゆっくりいきま商店」(発行元:有限会社 三瀧商店)に連載しておりました「経営コラム」より転載しておりましたが、平成22年8月号以降については、ホームページ上にて不定期に更新して参ります。

NPO法人が実施する障害福祉サービスは課税?

 714日、国税庁は、同庁のホームページに掲載されている質疑応答事例を更新し、「NPO法人が障害者総合支援法に規定する障害福祉サービスを行う場合の法人税の納税義務について」を追加しました。

そこでは、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスは、医療や保健といったケアを必要とすることが通例であることから、原則として、法人税法上の収益事業である「医療保健業」該当し、仮に、就労移行支援事業等で必ずしも「医療保健業」に該当しないといった判断がなされる場合でも、法人税法上の別の収益事業である「請負業」に該当するとの見解を示しました(ただし、就労移行支援事業であっても医療や保健面でのケアを要する場合は「医療保健業」に該当すると考えられます)。

以前より、この問題は、税務当局や税の専門家の間でも、その税務上の取扱いが曖昧にされて来た経緯がありましたが、今回の国税庁による回答で、課税関係が明確になりました。

そして、残念ながら、結論は、一部の例外を除いてNPO法人が行う障害福祉サービスは、法人税の課税対象となり、NPO法人は法人税の納税義務者として申告義務を果たさなければならないということです(ここでの一部の例外とは、実費弁償方式で利益が発生しない場合(一定の届出が必要)や、就労継続支援A型事業のように最低賃金を保障し「障害者等の生活の保護に寄与している」と認められる場合等が考えられます)。


複合機のリース契約にご注意を!!!

最近、福祉施設を中心に、事務機器販売店などが飛び込みでやって来て、現在使っている複合機のリース契約期間がまだ残っているのにもかかわらず、「大変有利な話し」があると言葉巧みに新規の契約を結ばせようとするケースが多発しております。福祉施設などをターゲットに不利な契約を締結させ、最悪の場合は、まだ保守契約が残っているのに、業者が計画倒産(?)して、行方をくらますという詐欺事件も起きています(過去に新聞にも記事が掲載されました)。

敢えて申し上げますが、福祉施設の脇の甘さにつけ込んで、利益を得ようとしているのが透けて見えます。どうか充分に注意してください。もしも、以下のような話しがありましたら、一度、顧問税理士などに相談してみてください。

①リース期間を6年にしてリース料の安さをアピールしてくるケース


複合機の耐用年数が5年であることから、通常は、リース期間も5年となります。リース期間を6年にすることにより、見せかけのリース料が安くなりますが、リース期間のトータルでは、相当割高になる場合もあります。単純な手口ですが、だまされてしまいます。

② 保守契約が受けられなくなると嘘をついて新規の契約を誘うケース


そもそもリース契約とは、リース会社が、設備を導入しようとするユーザーに代わって販売店などから設備を購入し、ユーザーが契約期間中にリース料を支払うことを条件にその設備を貸し付ける契約です。つまり、リースの場合、複合機の所有権は、リース会社にあります。保守を行う事務機器販売店などは、保守を行う義務を負うものの、リース資産を使わせなくする権限は通常ありません。なのに、保守契約期間が切れれば、あたかもリース資産も使用できなくなると思わせて、現在使っている複合機のリース契約期間が終わっていないのにもかかわらず、更に新規の契約を結ばせようとします。契約期間が残っているのに新たにリース契約を結べば、実質的には複合機2台分のリース料を支払うハメになります。

③ 保守料や紙代をリース料にONして、計画倒産するケース


飛び込みでやって来て、「新しいプランができました。今なら保守料や用紙代が無料なのでお得ですよ」などと説明して、高額なリース契約を結ばせた後に、約束したはずの保守や用紙の提供をせずに、計画倒産するか行方をくらます悪徳業者がいます。事が起きてからでは遅いのです。残るのは、高額なリースの残債です。残債は、当然のことながら、施設の負担となりますし、保守が受けられませんので、故障したときには高額の修理代がかかり、用紙やトナーも自己負担となってしまいます。

くれぐれも複合機のリース契約にご注意下さい。

 

「ゆっくりいきま商店」連載コラム ⇒⇒⇒ コラムのバックナンバーです♪平成22年8月号~平成22年5月号

☆ 平成22年8月号
以前のコラム(平成22年4月号)でこんな事を書きました。「経営を順調に進めていくためには、会社がこれから向かおうとする方向や会社の将来の姿を明確にしておく必要があります」、これを『経営目標』と呼びます。
確かに言葉でいうのは簡単です。いざ経営目標を掲げようとすると、実際は、なかなか難しいものです。なぜなら、この経営目標は、会社や組織にとって最も根幹となるもので、従業員は、組織の一員で有り続ける以上、これを揺るぎない拠り所として行動して行かなければならないからです。
私の関与先で、ある障がい者施設の経営目標には、次のようなものがあります。「好きなことをして、喜ばれ役に立つ、そして収入を得る」です。先ずは、自分たちのやりたいことをするのが一番です。収入を得るのは最後ですが、これも使命です。しかも、顧客に喜ばれなければダメなのです。単純でいて核心を突いていると思います。
経営者は、会社や組織に目的や理念を与えることの出来る唯一の存在だと思います。これは、経営者の最も重要な役割だと考えられます。私自身も、会計事務所を経営する経営者の端くれです。関与先をサポートする事務所の経営目標は、関与先の発展に大きく係わっていくことでしょう。このことは、私自身にも当てはまることですが、会社や組織に明確な目標を与えることの出来ない者は、「経営者の役割をキッチリ果たしきっていない」といえるのではないでしょうか。

☆ 平成22年7月号
今が丁度、労働保険の申告時期ですが、労災保険料は、労働者を一人でも使用している事業主が保険料の全額を納めることとなっています。労災は、アルバイトでもパートでも適用され、仮に事業主が保険料を納めていなかったとしても労働者は守られます。
しかし、仕事中の災害の全てが「労災」ということではありません。例えば、予測できないような天災が起こったことによるケガとか、仕事帰りではあっても通勤経路を離れて買い物をした後に自動車事故にあったなどは、労災と認められないと考えられています。また、故意(わざと)のケガ、病気、死亡の場合も労災とは認められません。ただし例外として、自殺の場合には、その背景にある過労や職場のパワハラなどの心理的負荷などが判断要素となり、労災が認められている例もあります。
ちなみに、過労死等の事案では、請求件数が50~59歳、支給決定件数が40~49歳が最も多く、精神障害等の事案では請求件数、支給決定件数ともに30~39歳が最も多くなっています(厚生労働省)。
もちろん、労災は、ない方が良いですが、万一労災がおこったら労働基準監督署に報告しなければなりません。「労災かくし」は、犯罪とされることもあります。もしも、事業主が「自分の健康保険証使って、病院行って」なんて指示したら、後々大きなトラブルのもとにもなりかねませんのでご注意を・・・

☆ 平成22年6月号
少子高齢化の進行に伴い、長期的には労働者の数はどんどん減っていきます。この対策の一環として、育児・介護休業法が改正され、平成22年6月30日に施行されることになりました。そこで、その改正の主なものについて簡単に触れてみたいと思います。
まずは、「子の看護休暇」についてですが、小学校就学前の子がいれば、子の看護休暇は年間5日まで取ることができました。今回の改正で、子が2人以上なら10日を限度で看護休暇が与えられることになりました。それと、「育児休業」についてですが、育児休業の期間は、原則として子が1歳に達するまでとなっていましたが、一定の場合、子が1歳2カ月に達するまで延長が可能となりました。また、育児休業は、同じ子どもについて1回しか取れませんでしたが、父親が、母親の出産後8週以内に育児休業を取れば、特例として再度の取得が可能になりました。
以上の他にも「介護休暇の創設」、「育児のための所定時間外労働の免除」「3歳未満の子を養育する者に対する短時間労働の義務化」等の改正がありましたが、労働者が100人以下の中小法人については、あと2年間はこれらの実施が猶予されています。
現在、勤労者世帯の過半数が共働きです。その中で、男性の育児休業の取得率はわずか1.23%だそうです。能力のある女性が安心して働き続けられる社会や制度の実現が早急に望まれます。このことは、企業にとっても大きな問題です。

☆ 平成22年5月号
消費が低迷してモノが売れないこの時代に、いくら営業に回っても、どれだけ広告費を使っても、「なかなか結果が出せない」と悩んでいる経営者も多いことと思います。では、「営業」や「広告」っていったい何なでしょうか?今一度、確認してみたいと思います。
よくあるのは、手当たり次第に、あるいは、お客様のニーズとは全く無関係に、自分たち(企業)の商品を一方的にアピールして、どうにかして買ってもらおうとするタイプの営業や広告です。でも、そもそも営業とは、買いたくないお客様を説得して売る手法ではなく、買いたいと考えている人にできるだけ上手に出会い、お客様自身に「買いたい」という気持ちを自覚してもらう作業だと思います。また、広告もニーズのないお客様に対して商品の購入を説得するものではなく、自分のニーズに気付いていないお客様に「気づき」を促したり、自分のニーズに気付いているお客様には、商品などについての知識や選択肢を提示することだと思います。
つまり、営業や広告というのは、売りたいモノを一生懸命にアピールするのではなく、人との出会いによりコミュニケーションを始め、そのコミュニケーションを通して必要な情報を伝え、最後にはご購入いただくというプロセスなのです。大切なのは、「誰に」、「どんな情報」を「どんな手段」で伝えるかということです。これらのことをハッキリと理解していなければ、思うような結果は出せないと思います。

平成22年4月号~平成21年1月号

☆ 平成22年4月号
経営を順調に進めていくためには、会社がこれから向かおうとする方向や会社の将来の姿を明確にしておく必要があります。これを『経営目標』といいます。経営目標は、会社として「やるべきこと」、「やれること」、「やりたいこと」から導き出されます。
はじめに「やるべきこと」についてですが、先ずは、お客様の視点に立って何が求められているかを考えて、考えて、考え抜くということです。お客様のニーズに合わないモノは、いくら宣伝しても売れません。大切なのは、お客様の求めるモノを提供することです。
次に、「やれること」ですが、それなりの経営資源(優秀な人財や多額のお金など)がなければできないこと、つまり、それが会社の身の丈に全く合わないことであれば、いくら魅力的なことであっても、やはりやるべきではないのです。また、法律上の規制により絶対にできないことは、いうまでもありません。
最後に「やりたいこと」ですが、これが重要です。従業員がやりたくないことは、無理矢理やらせても、おそらく失敗します。経営者と従業員が一丸となって取り組めることでないと、商売として成功することは難しいでしょう。
会社は、以上の3つの条件が重なり合ったことを経営目標としなければなりません。また、社長がどうしても「やりたいこと」であっても、「やるべきこと」や「やれること」でなければ、経営目標としてはふさわしくないのです。

☆ 平成22年3月号
確定申告もあと少しで終わりますが、みなさん、申告はお済みでしょうか?特に、商売をされている方は、決算書を作成する義務がありますので、日々の記帳が本当に大切です。毎年この時期になれば、「もうちょっとマジメに帳簿を付けつけとけば良かった・・・」と思う方もあるのでは。
ところで、現在、日本で資格取得を目指している人が、人気資格だけでも年間100万人を超えているそうです。なぜこのように資格取得がブームとなっているのでしょうか?色々な理由が考えられますが、一番の理由は長引く不況だと思います。先行きに対して不安を抱える方が増え、リストラなどに備えるために勉強を始める人も多いと聞いています。
また、某専門学校が公表している直近の女性が選ぶ資格ランキングでは、1位が簿記検定、2位が秘書検定、3位がTOEICで、不況の影響なのか仕事に役立つ資格が好まれるようです。
そこで今回、私が講師となり、日商簿記3級検定の講座を開設させていただくことになりました。この講座の最大の特徴は、少人数制(5人まで)で、基礎から“ゆっくり”と通常の2倍程度の時間をかけて進んでいくところです。初めて簿記を学ぶ方にもピッタリです。それと、税理士が教えるのですから、実務にすごく役立つ情報が満載です。詳しくは、心学塾までお尋ね下さい。沢山(でも5人まで)のご応募をお待ちしております。

☆ 平成22年2月号
臨床心理学者のハーズバーグは、人間の仕事における満足度は、ある特定の要因が満たされると上がり、不足すると下がるということではなくて、「満足」に関する要因と「不満足」に関する要因は、別のものである考えました。
人間が仕事に不満を感じる時は、主として自分の給料や職場の人間関係などに関心が向いているのに対して、仕事に満足を感じる時は、『仕事そのもの』に関心が向いています。
例えば、「給料が高い」ということは、確かに仕事上の不満を抑える効果があります。なので、これが不足すると不満足を引き起こしてしまいますが、満たしたからといって、本当の意味での満足感につながるわけではありません。一方、自分の仕事について「達成感」を味わったり、仕事上で「認められる」ということは、従業員に「もっと上(高い業績)を目指したい」という動機を与えてくれます。これらが満たされると大きな満足感を覚えます(でも、これが欠けていても不満足を引き起こすわけではありません)。
つまり、このことは、経営者が高い給料を払って従業員の不満を抑えていることに得心するのではなく、「仕事に対する満足感を与えてやらなければならない」ということに気付かなければ、高い経営目標などは決して達成することができないということなのでしょう。

☆ 平成22年1月号
『子ども手当』が今年の6月から支給開始となりそうです。ご存じの通り、これは、中学生以下の子どもに月額2万6千円(今年度は1万3千円)を支給する制度です。政府は、「子どもは、社会全体で育てていく」という観点(?)から、所得制限は設けず、つまり親の所得とは関係なく支給するということを決定しました。ただし、これとの引き換えに0~15歳までの子どもを扶養している場合に認められていた所得税・住民税の「扶養控除」が順次廃止され、児童手当も廃止されることが決まっています。
では、結局のところ子ども手当の恩恵が如何ほどかということなのですが、年収500万円(妻は専業主婦、小学生以下のども2人)の世帯の場合、年間の可処分所得が40万程度円増える計算になります(子ども手当が2万6千円の場合)。
ある民間調査会社のアンケートによると、子ども手当の使い道の1位は「子どもの将来のため貯金」だそうですが、果たして消費を押し上げるという経済効果がどれだけ期待できるのでしょうか。今後の景気の動向を注意して観ていきたいですね。


平成21年12月号~平成21年8月号

♪ 平成21年12月号
経営の究極の目標は、利益を上げることです。もちろん、そのためには利益の発生源となる顧客を増やしていかなければなりません。であるなら、同業他者と同じ様な事をやっていてはダメで、顧客が選んでくれる『1等賞』の商品やサービスまたは従業員を創り出したいものです。では、なぜ1等賞にこだわるのかというと、2等賞や3等賞とでは得られる利益の幅が相当に違ってくるからです。
一般的に、経営規模の小さな企業は、経営資源(人、モノ、金、情報、時間)において格差のある大きな企業と競合しても、残念ながら負けてしまうことが多いでしょう。なので、小さな企業は、市場規模が大きな大衆相手の商売は敢えて避け、小衆を相手に“アイデア”や“コダワリ”を活かして勝負すべきだと思います。
また、ムダに経営を多角化したり、商品やサービスのラインナップを広げ過ぎると、限りのある戦力が分散してしまいます。「経営資源のうち、唯一大企業と対等な“時間”をできるだけ有効に使って、基幹となる商いに集中せよ」と言いたい。がんばれ中小企業!

♪ 平成21年11月号
つい先日、顧問先のK社を訪問したときの話。この会社は、すさまじい不況の最中、着実に利益を出しています。社長にその『秘訣』というものを伺ってみることにしました。その答えは、意外にも簡単なものでした。社長曰く「いやぁ、良いモノ(商品)をできるだけ安く仕入れて、適正な価額で売るだけですよ」。私が少し拍子抜けしていると、「ただし、絶対に(得意先が)高い買い物をしたと思わせないように気を付けています。例えば、相手が催促してくる前にタイミングを見計らって必ず連絡を取りますし、相手が喜ぶような情報も率先して流すようにしています・・・」と付け加えました。
実にシンプルですが、この方法で成功しているのだから驚きです。要するに、商品を安く仕入れる努力はするけど、決して価格競争に巻き込まれて「安売り」に奔走してはいないのです。適正な利潤を上げてなおかつ相手が納得するためにはどうしたらいいかを常に考え抜いて経営にあたっているのです。私も「見習わなければならない」と思いました。

♪ 平成21年10月号
先日、テレビを観ていたら、たまたま『女性に人気の資格特集』っていうのをやっていました。予想通り、就職・転職に役立つ簿記や医療事務等は上位にランキングされていましたが、第1位がなんとネイルアートで、その他はアロマセラピーやメイク等が上位に入っていました。仕事のためだけではなく、「おしゃれや趣味のために資格を取るのもいいなぁ」と思いますが、百年に一度といわれる不況の中、「何か手に職を付けておこう」と思われる方も沢山おられると思います。
ところで、『教育訓練給付制度』を耳にされたことはございませんか?簡単に説明すると、一定の資格を取得するために使った費用の20%に相当する分(上限10万円)が返ってくる制度です。ただし、対象となるのは、厚生労働大臣が指定する教育訓練で、また、雇用保険に3年(初回に限り1年)以上加入している等の支給要件があり注意が必要です。あなたも是非この制度を活用して、スキルアップに挑戦してみませんか?

♪ 平成21年9月号
いくら丹精込めて良いモノを作っても、あるいは、素晴らしいサービスが提供できたとしても、それらを消費者に届けることができなければ、商売とはいえません。消費者に向かって「ここには良いモノ(サービス)があるぞ!」という情報も効果的に発信しなければならないと思います。そして、一度買ってもらった顧客には、ファンになっていただき、さらに新たな顧客を呼び込んでもらいたいものです。
『ブランディング』とは、先ずは消費者の購買意欲をそそり、実際に購買へと導き、最終的にはお店(企業)のファンとなってもらうための営業上の戦略をいいます。生産者の顔写真を商品のパッケージに載せるイメージ戦略、インターネットやマスコミを上手に利用した広告宣伝など、その方法は多種多様です。中小企業は、大企業に比べて意志決定までの時間が早いはず。スピーディでかつ特色のある工夫を凝らせば、大企業にだって負けないブランディングができると思います。

♪ 平成21年8月号
今回の税制改正で、住宅ローン控除が大幅に拡充されました。本年または来年から居住を開始した場合であれば、10年間で最大500万円の税額控除が可能になりました。更に、いわゆる『200年住宅』に該当する一定の優良住宅については、本年から再来年までの居住開始であれば、10年間で最大600万円の税額控除(所得要件有り)が可能となっています。また、本年以降の所得税について、住宅ローン控除を所得税から控除しきれない者については、その控除しきれない額を翌年度分の個人住民税から控除する制度が創設されました(ただし、課税総所得金額の5%を限度とし最高で97,500円)。
また、一定の省エネ改修等について、住宅ローンを組まない場合でも、工事費用の10%を税額控除できる制度が創設され、まさに今がチャンス(?)ということなのでしょうが、残業手当や賞与のカットでなかなかマイホームには手が出せないのが実情ですよね。


平成21年7月号~平成21年1月号

♪ 平成21年7月号
政府の景気対策の一環で、省エネ家電のエコポイント制度がスタートしました。これは、来年の3月末までに一定の地デジ対応テレビ等のグリーン家電製品を購入するとエコポイントがもらえ、このエコポイントと地域の特産品や商品券あるいはエコ商品等と交換できる制度です。エコポイントを交換するためには、自らが申請書類を入手して「エコポイント事務局」へ直接申請する方法と、申請を手伝ってくれる「サポート販売店」で手続きする方法とがあります。ポイント1点=1円が基本で、ポイント登録の締め切りは来年4月末日、商品交換の期限は2012年の3月末日までです。
直近の「景気予測調査結果」によると不況の最悪期は抜けたように見えますが、中小企業にとっては、まだまだ厳しい経済環境が続くようです。エコポイントがきっかけで「消費マインド」に火がついて、景気が回復に向かうことを祈っています。中小企業頑張れ!

♪ 平成21年6月号
新型の豚インフルエンザの感染者が県内でも確認され、従業員の出勤停止を決めた会社やお店は、やむなく休業に追いやられてしまいました。 ところで、このような場合、自宅待機となった従業員の生活保障はどうなるのでしょうか?労働基準法では、使用者の責に帰すべき事由によって労働者が就業できなかった場合には、その休業期間中に平均賃金の100分の60以上の『休業手当』を支払わなければならない旨を定めています。ここでいう「使用者の責に帰すべき事由」とは、経営者として不可抗力を主張できない一切の場合を指しますので、今回の場合のように、少なくとも自主的な休業である場合については、経営者が休業手当を支払わなければならないと思われます。
なお、休業にあわせて従業員に有給休暇を取らせたりするところもあると思われますが、この場合は、原則として休業期間中の給与が満額支給されることになります。

♪ 平成21年5月号
今月の21日から裁判員制度がスタートし、みなさんも刑事裁判に参加すべく裁判員として選ばれるかも知れません。その際、「裁判員の参加する刑事裁判に関する規則」に基づいて、日当や旅費・宿泊料が支給されるこことなりますが、この日当等は、いったい何所得になると思われますか?答えは、「雑所得」です。支給された日当等の合計額は、雑所得を計算する上での総収入となり、また、実際にかかった交通費等は必要経費になります(一定の場合は、確定申告する必要があります)。
ちなみに、支給される旅費は、鉄道運賃や航空運賃が支払われ、自家用車等の場合は、距離に応じて1㎞当たり37円で計算した金額が支払われるとのことです。ただし、この場合、実際にかかった交通費等とは一致しないこともあります。また、日当については、裁判員として裁判に参加された場合には、1日当たり1万円以内で支払われるそうです

♪ 平成21年4月号
先日、ある団体からの依頼で、『生活設計講座』と題して、家計簿の正しいつけ方についてお話ししました。このポイントを少し整理しますと、①毎日決まった時間と場所でつけること、つまり習慣づけること、②継続すること(多少休んでも気にせず再開する)、③予算を立てて計画性をもつこと、④期間を区切って確認・見直しをすること、⑤ムダな支出を反省することだとお話ししました。また、出費を抑えるコツとしては、①財布にはお金を沢山入れない、一日に使っていい金額を決めること、②クレジットカードはできるだけ使わないこと(通常の1.2倍分を買ってしまうそうです)③内容をオープンにして家族にも協力してもらうこと、④食費は大切なので削りすぎないことだと提案しました。
このお話の多くは、家庭だけではなく、企業の経理にも通じることだと思います。百年に一度といわれる経済危機の中、ムダな出費は極力少なくしたいものです。

♪ 平成21年3月号
色々と波紋を呼んでいる「定額給付金」。総額は、なんと2兆円。本来、このような国の負担で給付される給付金であっても、所得税法からすると一時所得として所得税の課税対象になってしまいます。でも、ご安心下さい。間もなく平成21年度の税制改正において改正される租税特別措置法によって、所得税が非課税とされることとなっています。所得税が非課税とされるので、自動的に個人住民税も非課税となります。
給付金の額は、夫婦と2人の子供(18歳以下)の世帯ですと、大人が一人1万2千円、子供が一人2万円ですので、合計で6万4千円となります。65歳以上のお年寄りの場合は、一人当たり2万円の給付額となります。
景気対策の一環として考えられたこの定額給付金ですが、さて、みなさんは、このお金をお使いになりますか?それとも貯金しますか?私は、貯金しようと思っています。

♪ 平成21年2月号
間もなく確定申告のシーズンが到来します。株などに投資している人は、確定申告が必要な場合があります。儲かった人は、正しく納税し、損した人も来年に備えて確定申告をしましょう。退職して再就職していない人や、パート勤めで年収が103万円以下の人は、税金が戻ってくる可能性があります。
確定申告する人は、各種控除をチェックしましょう。生命保険や地震保険に加入している人は保険料控除、医療費が年間10万円を超えた人などは医療費控除が受けられます。住宅ローンを組んでマイホームを買った人は、住宅ローン控除で税金が戻ってくる可能性があります。 また、インターネットで電子申告すれば、5千円の税額控除が受けられる場合があります。分からないことがあれば、税の専門家である“税理士”に相談し、早めにモレなく申告しましょう。

♪ 平成21年1月号
あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。
さて、本年は、丑(うし)年です。動物占いによると、この年に生まれた人は、根気があって我慢強く、一つの事をコツコツと行う「職人気質」を持ち合わせており、時間と共に腕に磨きをかけて、その道を極めるタイプが多いそうです。表面上はおとなしく見えても、内面には「偏屈」、「強情さ」を秘めていて、一度火がつくと誰にも止めることが出来ないらしい。また、こんな性格であるが故に、職人としても大成するのでしょうか。
私は、この丑年にあやかって、「職人(職業会計人)」として成功するように、その歩みがゆっくりでも構わないからコツコツと粘り強くやっていこうと思います。例えば、景気の先行きが見えなくても、ひたすら自分の信じる方向へ努力を重ねていれば、いつかは実を結び花が咲くことを信じて・・・。この一年、お互いに頑張っていきましょう。


平成20年12月号~平成20年8月号

◇ 平成20年12月号
アメリカ発の金融不安(サブプライム問題)やオイルマネーによるガソリン価額の高騰を受けて、企業の業績が著しく悪化している。政府・日銀の10月の月例経済報告においても、「業況判断は悪化(一段と慎重さが増している)」、「雇用については悪化しつつある」、「倒産については増加」と相次いで下方修正された。
業種や規模に関係なく企業の収益が落ち込み、この冬のボーナスは、中小企業の全産業において大幅に減少するとの観測もある。ガソリン価額が急落し、物価上昇こそ和らいだ感じだが、冬のボーナスと残業代の減少が家計の購買意欲を一段と冷え込ませそうである。そんな中、生活防衛に走る消費者も、財布のひもをつい緩めてしまうモノがある。例えば弁当箱や水筒などの節約志向型の商品や、ちょっとした満足感を味わえる「こだわりのプチぜいたく商品」が人気を集めているようだ。

◇ 平成20年11月号
スポーツジムのインストラクターがいいます。「鍛えたいと思う筋肉を意識してトレーニングしてください」と。経営もこれと同じで、「意識」が重要なのだと思います。「経営目標」を設定し、それを意識しながら取り組むのです。
経営目標は、単年度の経営計画とし、それを具体的な数字にしてみましょう。先ずは、充分に検討を重ね、売上目標を立てください。実現可能性があり、少し高めのハードルを設定するのが良いと思います。それから、必要な経費(変動費と固定費)を計算して予想利益を算定します。もちろん、目標利益から逆算しても結構です。これらを合理的な方法で、月々の数字に配分してみてください。月次での予算が完成です。
あとは、この予算を常に意識して、経営にあたってください。そして、目標を超えられたのか超えられなかったのか、自分たちの仕事を採点してみてください。

◇ 平成20年10月号
取引先から売掛金などの債権をスムーズに回収するためには、事前の調査を十分に行っておくことが重要である。取引先が支払手形を発行している場合は、以前に比べてサイトが長くなっていないか?急に自社振り出しから他者振り出しの手形に切り替わっていないか(融通手形の可能性がある)?支払期日延期(ジャンプ)の要請の噂はないか?などの情報に常に敏感に反応しなければならない。
取引先の資金不足の噂を聞いたら、真っ先に取引先を訪問して、従業員の態度や役員の対応を観察して、妙におどおどした態度ではないか、緊迫した雰囲気はないかなどを目と肌で感じてみるべきである。また、取引先の事務所の中が整然としているかも確認してみよう。倒産直前の会社は、雑然としていることが多いからだ。
要は、常日頃から、定期的に取引先を訪問し、情報収集に努めることが肝心なのである。

◇ 平成20年9月号
ビジネスにはリスクがつきもの。「ヒト」でいえば採用ミスや不正による損失、「モノ」でいえば物価上昇や品切れなどの機会損失、「カネ」でいえば資金繰り計画の失敗などだ。
経営者は、常に経営に係るリスクを意識していなければならない。特に新しいビジネスを始める場合には、徹底して計画を立てて、成功させるためのあらゆる手段を尽くし、想定される全てのリスクに対して、どう対処するのかを検討しておかなければならない。そうでなければ、大概は失敗してしまう。ビジネスには、「棚から牡丹餅」はあり得ないからだ。それどころか、たった一回の失敗が会社の命取りとなることもある。
思いつきの斬新な経営計画は、傍目にはノリがよく、周囲のウケもよいかも知れない。しかし、「ノリが悪い」といわれようが、「臆病者」といわれようが、経営者たる者は、リスクの事を考えずに、ビジネスを失敗に導いてはならない。

◇ 平成20年8月号(号外)
最近、友人達が飲食店の経営を始めた。どんな商売でもそうなのかもしれないが、特に飲食店などのサービス業は、お客さんと直に接する従業員がキーパーソンになる(医療や福祉の仕事も同じかも知れない)。「また、この店に来てみたい」とお客さんが思うかどうかは、接客サービスの善し悪しで決まるからだ。
話しは少し変わるが、多くの会社でいわゆる『縦割りの組織』が形成されており、ここには、大きな弊害が潜んでいる。縦割りの組織においては、部や課などの『なわばり意識』が強すぎて、必要な情報が会社全体に行き渡らないからだ。お客さんと直に接する従業員こそが、顧客ニーズなどの生の情報を得られる位置にいるはずである。であるなら、接客サービスに当たる従業員が経営戦略において最も重要で、教育や研修あるいは採用面において、より力を入れなければならないポジションであるといえないだろうか。


平成20年7月号~平成20年4月号

◇ 平成20年7月号
最近、テレビや新聞などで「飛騨牛の偽装事件」が連日報道されている。疑惑の会社の社長が、「やったのは社員で、自分は全く知らなかった」と発言し、元社員などが内部告発を始めた。結果として、その社長はマスコミの前で謝罪会見をするはめになった。
全社員が、『社長に夢を持ち、尊敬している』これが儲かる会社の法則だと思う。社員は、当然に『感情』というものを持っており、無理矢理「尊敬しろ」といってもどうなるものではない。社長が「この仕事はあなたに任せるから一生懸命頑張ってくれ、その代わり、何があっても後は自分が責任を取るから」といえなければ、社員はついて行かないと思う。どんな場合でも、『やる気』を決めるのは、人の心である。心で頑張ろうと思うから、身体が動くのである。会社のために社員に頑張ってもらおうと考えるなら、社員のモチベーションを下げるような言動は、絶対にしてはいけないと思う。

◇ 平成20年6月号
経営の舵を上手く取るためには、経営者と従業員との仕事についての意識の方向性(ベクトル)を同じにしなければならない。経営の手法や技術的な問題はともかくとしても、同じ方向を目指して進まなければ、経営が順調に行くはずがない。そのためには、「経営理念」や「経営ビジョン」がしっかりとしいる必要があるが、これらが「絵に描いた餅」であるなら、全く意味をなさないことはいうまでもない。
それでは、経営者と従業員が同じベクトルを共有するためには、どうしたらよいのだろうか?これは、大変悩ましい問題である。明確なのは、従業員の経営者に対する「信頼度」が深く関与してくるということだ。「信頼度」には、様々な内容が含まれると思うが、従業員側からすれば人生を懸けてその経営者について行くのだから、当然のことである。この「信頼度」を勝ち取るために、相当の努力が求められることは、想像するに難くない。

◇ 平成20年5月号
先日、新聞を読んでいたら、瀬戸内寂聴さんのコラム『じっと遠くを見据えなさい』(朝日新聞)が目に止まった。そこに書いてあった興味深い内容は、「いい仕事をしたいなら、先行きをしっかり見据えて、進む方向をつかんでおくこと」が大切であるということ。ここで、「仕事」を「事業」や「経営」と読み替えても通用するのではないか。
また、「仕事は生活の糧を得るために毎日続けていくもの。でもその日々の努力の流れはどのような大海に注ぐのか、決めれば迷いがなくなる」とあった。会社や個人事業主の経営理念がそうであると思う。経営理念とは、一般的に「自分達は、どのような信念に基づいて事業の経営にあたるのか」ということ。経営理念がしっかりしているからこそ、経営ビジョンがハッキリしてくるのである。経営理念が社会に共感され従業員に深く浸透していればこそ、組織が一丸となって、厳しい経営環境の中でも戦い抜いて行けるのだと思う。

◇ 平成20年4月号
私は、税理士なのですが時々「計理士さん」とか「会計士さん」と呼ばれることがあります。また、「税理士と(公認)会計士はどっちが上ですか?」と訊かれることもあります。そもそも、計理士という国家資格の試験制度は、今は存在しませんし、税理士は主に法人税や所得税などの税金と会計に関する仕事を、公認会計士は上場企業等の財務諸表の監査をする仕事(簡単にいうと決算書等のチェックを行う業務)を行いますので、両者の職域は異なります。
でも、税理士に対する世間での認識が、今一つ曖昧であるのも事実のようです。私は、税理士が「中小企業経営者などの良き相談役」として、今よりももっと個人や企業・団体、あるいは社会から認知してもらえるよう、微力ですが努力して行こうと思っています(職業会計人としての誇りを持って)。

平成20年3月号~平成19年11月号

◇ 平成20年3月号
今回は、『個人住民税の住宅ローン控除制度』についてのお話しをいたします。税源移譲により、平成19年分の所得税と平成19年度の個人住民税の税率が変更になりました。この税率変更によって通常、税率変更後の所得税額は変更前の所得税額よりも減少するため、変更前の所得税額では控除することができた住宅ローン控除額のうち、税率変更後の所得税額では、いくらか控除しきれない額が生じる可能性があります。その控除しきれない額を個人住民税からさらに控除するものが個人住民税の住宅ローン控除制度です。なお、この制度の適用を受けるためには、必ず本人による申告が必要です。また、申告期限は平成20年3月17日までとなっていますので、ゆっくりはしていられません。サラリーマンの場合、提出書類として「市町村民税道府県民税住宅借入金等特別税額控除申告書」と「平成19年分給与所得の源泉徴収票」の原本(必ず原本)の2つの書類が必要です。

◇ 平成20年2月号
医療費控除とは、個人がその年中に、本人またはその家族(生計を一にする配偶者その他の親族)の医療費を支払った場合で、その医療費の額がその人の年間所得金額の5%相当額(その額が10万円を越える場合は10万円)を超えるときに、その超える部分の金額をその人の所得金額から控除するものです(200万円が限度)。生計を一にしていれば、扶養親族でない家族のために支出した医療費でも医療費控除の対象になります。また、所得金額が200万円未満の人は、医療費の合計額が10万円超でなくても、医療費控除が受けられます。それと、所得税は、所得が高くなるほど税率が高くなる仕組みなので、家族の中で一番所得の高い人が医療費控除を受ければ、税金を多く戻すことができる場合があります。税金の還付を受けるための確定申告は、2月15日以前でも行えますから、ゆっくりしていないで、なるべく早くの申告をお薦めいたします。

◇ 平成20年1月号
あけましておめでとうございます。本年は子年ですが、一説によると、この十二支というものは、神様が自分の家にやってきた動物の順番で決めたらしいです。牛は、「自分は歩みが遅いから」と真っ先に出かけ、一番に門の前に着きました。しかし、門が開けられた瞬間に、牛の頭の上に乗っていたネズミがその前に飛び出したので、ネズミが十二支の最初になったといいます。本当は、ネコも十二支に入りたいと思っていたらしいのですが、ネズミが集合の日をわざと間違えて教えたので、残念ながら十二支に入ることができなかったそうです(だから今でもネコはネズミを追いかけ回すのだそうです)。このお話しでは、ネズミについて「他力本願で狡い」という印象だけが残りますが、私は、今年がこんな「ネズミ年」であるからこそ、ゆっくりでも構わないから一期一会を大切にして、常に誠実に事務所経営を行っていきたいと思っています。本年も宜しくお願いいたします。

◆ 平成19年12月号
就労支援事業等とは、一般に「働く意欲がありながら障害等により就労が困難な者の雇用や就労を支援し、一人ひとりが意欲と能力に応じて生き生きと働くことのできる社会の実現を目指す事業」とされており、本来的に税制面でバックアップが必要とされる事業であると考えられる。しかし、消費税法においては、社会福祉事業等が非課税とされるものの、その範囲から就労支援事業等において「生産活動としての作業に基づき行われるもの」が除かれている。就労支援事業等での生産活動としての事業収入は、その収入から事業に必要な経費を控除した額に相当する金額を、障害者等の利用者工賃として支払わなければならないこととされている。就労支援事業等の担い手である社会福祉法人等が、消費税の納税義務者になり、その結果として負担される消費税の納税額に相当する額が利用者工賃としての支払額を減少せしめてしまうことに、憤りを感じる。消費税法は、以上の点に配慮し改正されるべきである。

◆ 平成19年11月号
ある介護老人福祉施設でのお話し。ご老人を乗せた車椅子を押しているケアワーカーに出会いました。「何をしているのですか?」と訊いてみると、「見れば分かるでしょう。車椅子を押しているのですよ」と答えた。そして、もう一人のケアワーカーが、ご老人を乗せた車椅子を気遣いながらゆっくりと押しているので、先ほどと同じように「何をしているのですか?」と訊いてみると、「おばあちゃんのお世話をしています」と答えました。
ここで少し考えてみると、「車椅子を押す」ということは、これを「作業」としてみているのだと思います。一方、「お年寄りのお世話をしている」ということは、これを「仕事」として認識しているのだろうと思います。確かに、このことだけで全てを判断することは出来ませんが、皆さんは、どちらのケアワーカーに自分の両親や大切な人を看てもらいたいと思いますか。また、どちらのケアワーカーがこの施設にとって望まれる職員(つまり優秀な職員)だといえるのでしょうか。答えは、簡単ですよね。

平成19年10月号~平成19年6月号

◆ 平成19年10月号
緑茶飲料『伊右衛門』の大ヒットで知られる京都の老舗 福寿園は、「ゆっくり楽しむお茶の時間」を再構築することと「ペットボトルのお茶」の販売戦略を進めることの「二兎を追う経営」を模索しているという内容の記事が、朝日新聞朝刊(平成19年9月17日)に載っていた。最近、ペットボトルのお茶取り巻く経営環境は、「二匹目のドジョウ」を狙って、各飲料メーカと京都の老舗茶補との提携が進んで来ており、競争は一段と厳しくなっているようである。福寿園は、敢えて「二兎を追う経営」を選択するハメになってしまったが、茶葉とペットボトルのお茶が「伝統あるものと新しいもの」、「高級なものと安いもの」と相反する性質を有することと、二つの商材が消費の面で競合する関係にあるところが大変興味深い。コーヒー飲料がそうであるように、茶葉や緑茶飲料も例えば『朝専用のお茶』や『おにぎりに良く合うお茶』、『リラックスタイムに最適のお茶』といったように、より具体的な商品戦略で新たな消費者ニーズを掘り起こすことも面白いかも知れない。

◆ 平成19年9月号
ゆっくりと無借金で経営ができたら、どんなにか楽だろうと思いますが、商売をしていると金融機関からお金を借りなければならない場合があります。それは、運転資金であったり設備資金であったりするのですが、出来るだけ上手に借入をしたいものですね。そのためには、貸す側から借りる側に何が求められるかを知っておく必要があります。それは、担保価値のある不動産でしょうか?それとも第三者の保証?勿論これらは、場合によっては必須とされるでしょうが、実はもう一つ重要なものがあるのです。それは、借りる側自身の「信用」というものだと思います。「信用」といっても、創業して間もない者には、何もないかも知れません。この場合の「信用」とは、経営者の経営ビジョンが非常に明確で、お金を貸す側を充分納得させることが出来るかというところだと思います。言い換えると、貸す側からも「実現すれば素晴らしいですね」「実現させたいですね」と思われるような、具体的でかつ実現可能性が高い経営ビジョンが求められるのです。

◆ 平成19年8月号
一般的に、「顧客価値」とは、お客様がモノやサービスを受けるときに得られる満足度を表します。顧客価値のレベルは、4つに分類されます。例えば、レストランで考えると、基本価値が「料理が美味しい」、期待価値が「接客がとても良い」、願望価値が「香辛料など嫌いなものがあるかどうか尋ねてくれて、お客さんの好みに合わせてくれる」、そして予想外価値が「次回来店時に名前を覚えていてくれる上、前回の要望を把握していて、さりげなくそれに応えてくれる」といった具合である。常に「予想外価値」を提供することを念頭において、「お客様第一主義」に徹することが大きなポイントになると思われます。この結果、その顧客はいわゆる「リピーター」になってくれる訳です。でも、苦悩も多いことでしょう。長期的な関係を維持して行くことで顧客自体の価値レベルが高まり、かつて「予想外価値」であったモノやサービスが時の経過と共にそれが「基本価値」になってしまうこともあるからです。でも、これに屈してはいけません。更に新たな「予想外価値」を創造し提供し続けて行くことで、逆に顧客価値を一層高めて行くことが大切なのです。

◆ 平成19年7月号
ひと昔前は、お店の「商いの評判」というものは、人伝にゆっくりと広がって行ったものです。現在はというと、ネット上のブログなどを通して、瞬時にしかも全国に伝わってしまいます。新しい顧客を開拓するためには、広告宣伝活動というのが欠かせないものですが、広告宣伝に大金をかけたって、何の効果もない場合があります(それは広告の仕方に大きな問題があるからです)。いわゆる「口コミ」は、今も昔も想定外の宣伝効果をもたらしてくれることが多々あります。これは紛れもない事実です。であるなら、ブログの書き込みも、お金をかけない強力な広告宣伝用ツールであると言えなくもありません。でも、ブログには、店にとって好ましくない評判も書き込まれる恐れがあります。こうなると店の評判は地に落ちてしまいます。口コミの評価は、顧客が決めることです。お店として「顧客満足」を第一に考えることが何よりも重要であることは、言うまでもありません。

◆ 平成19年6月号
ゆっくりと構えていたら、原稿の締め切りが過ぎていました。何を書こうかと焦っていたら、「パンの缶詰」の話が頭に浮かんできました。このパンの缶詰とは、名古屋ライトハウスというところがネットなどで販売している『パンの缶詰 パンですよ!』のことです。乾パンならぬこのパンの缶詰は、災害時用の非常食としても最適の携帯保存食です。チョコチップ、レーズン、コーヒーナッツ味の3種類があり、焼きたての風味をそのまま缶詰にした商品です(決して乾パンみたいに固くはありません)。美味しい上に、なんと賞味期限が3年という優れモノです。製造元でもある名古屋ライトハウスは、身体障害者授産施設等を数多く運営する社会福祉法人で、障害のある方々へ新たな働く場を提供するためにこの事業を始められたそうです。この商品開発のアイデアは、抜群だと思いませんか?
問い合わせ先:kan@nagoya-lighthause.jp

平成19年5月号~初回号

◆ 平成19年5月号
先日、夕食後ゆっくりと新聞でも読んでいると、コラム欄に「品質管理」についての話が載っていた。品質管理の要は、①ノルマを設定し、生産や販売に関する計画を立てる ②安いという理由だけで仕入先を決定しない ③現場の誇りを奪ってはいけない・・・等の十数項目あるという。特に②と③であるが、なるほどだと思う。②は、安いからといって安易に仕入業者等を決めてはダメだということで、取引先としての信頼性、その業者の経営理念や世間での評判等も大切な決定要素であるということか。③は、現場つまり職人のコダワリを無視して、経営はできないということ。職人の誠実な仕事ぶりを可能な限り尊重し、消費者が大満足するモノやサービスを提供しようとする姿勢こそが品質管理の本質なのかも知れない。

◆ 平成19年4月号
「老後は、ゆっくり年金生活でいきましょう」と言ってみたいですね。ところで、厚生年金法の改正により、婚姻期間中の年金を夫婦間で分割する、いわゆる「年金分割制度」がスタートしました。これには、今年の4月から始まる制度と来年の4月から始まる制度とがありますが、年金分割の対象となる期間等がそれぞれ異なりますので注意が必要です。また、分割される年金を受け取ることができるのは、離婚時等ではなく自分が年金を受け取れる年齢に達した時点です。対象となるのは厚生年金だけで、個人事業主などの妻は対象とならないケースがあります。それと、そもそもこの制度の目的が「離婚後の生活確保」にありますので、共働きで、婚姻期間中の妻の収入が夫の収入より多いケースでは、妻が夫へ年金を分割しなければならない場合もでてきます。もう一つ、原則として離婚してから2年以内に請求しなければ、年金を分割してもらえない場合がありますのでご注意を。

◆ 平成19年3月号
ゆっくり行きましょう。そうそう、出来れば会社の資金繰りも余裕を持ってゆっくり行きたいものですね。経営の安定を図るためには、利益を確保することも大事ですが、資金繰りが上手く行かなければ大変なことになります。
会社の資金は、人の身体に例えるなら血液みたいなものです。人間は、血液の循環が途絶えてしまうと死んでしまいます。これと同じように、会社も資金繰り(つまり資金計画)が立ち行かなくなり、資金調達が完全に絶たれると倒産してしまいます。
経営者にとって、資金計画を立てることは、従業員や利害関係者との関わりをもつ以上当然の責務です。毎月の資金計画はもとより、最低でも2・3箇月先の資金計画を企てておくことが肝心です。「どんぶり勘定」の挙げ句の果てに借金を繰り返して、ニッチもサッチもいかなくなってからでは遅いのです。
無計画に借金でしのぐことは、人体でいうなら自力での血液の生成を諦めて、応急措置であるはずの輸血を繰り返しているのと同じようなもの。資金繰りを疎かにすると、会社が健全な営みを続けて行けなくなるのです。

◆ 平成19年2月号
「ゆっくり行きましょう」といったって、商売を続けていくためには、やはり利益を上げて行かなければなりません。経営の安定を図るためには、適正な利益が確保されていなければならないのです。
利益(儲け)は、収益から費用を差し引いた残りです。費用が収益より多い場合は欠損(赤字)、収益と費用が同額の場合は利益も欠損も発生しません。損益ゼロで収益と費用が均衡する状態が「損益分岐点」です。
費用は、固定費と変動費に分けられます。固定費とは収益の増減に関係なく支出される費用で、例えば、従業員の給与、家賃、水道光熱費、支払利息などです。変動費とは収益の増減に伴って増減する費用で、例えば、商品の仕入高、外注費等です。損益分岐点を算式で示せば次の通りとなります。
損益分岐点=固定費÷(1-変動費÷売上高)
商売をされている皆さん、試しに自分の事業の損益分岐点を計算してみてください。己を知るための手がかりになるはずです。

◆ 平成19年1月号
商売人に対して「ゆっくり行きましょう」とは、何てことをいうのだろう。この情報社会のなかで・・・。でも、よく考えてみると、うなずけるところが見えてきます。
皆さんもとっくにお気づきのことでしょうが、所謂「薄利多売」方式での商売は、大部分がその役割を終えました。顧客ニーズの変化と多様化に伴い、これとは別の視点で商売をしていかなければ、生き残っては行けない時代がすでに到来しています。それが、「コダワリ」のある顧客を充分に満足させることのできる「モノ」または「サービス」の提供ではないでしょうか。
『コダワリ』=『ゆっくり行きましょう』
という方程式が成り立つのなら、これからは、むしろその仕上がりがスローテンポであっても、充分納得できて、それでいて心地良く、長く付き合っていける「モノ」または「サービス」に、今よりももっともっと注目が集まって行くのではないでしょうか。
全力で駆け抜けてきた足をいったん緩めて、自分の足もとがしっかりと地についていることを確認し、「今、ここ(この瞬間が大切である)」という感覚を常に保つことは、必要なことだと思います。



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